○天草市漁港管理条例
平成18年3月27日
条例第208号
(趣旨)
第1条 この条例は、漁港及び漁場の整備等に関する法律(昭和25年法律第137号。以下「法」という。)に基づき、市が管理する漁港(以下「漁港」という。)の維持管理に関し必要な事項を定めるものとする。
(令6条例8・一部改正)
(責務)
第2条 市長は、漁港の維持管理を適正に行うよう努めるものとする。
2 漁港を利用する者は、この条例及びこの条例に基づく規則並びに法その他の法令に従い、漁港施設の安全かつ適正な利用に支障とならないようにするとともに、漁港環境の維持に努めなければならない。
(漁港施設の維持運営)
第3条 市長は、市が管理する漁港施設(以下「甲種漁港施設」という。)のうち、基本施設、輸送施設(道路の附帯用地及び安全施設を含む。第10条において同じ。)及び漁港施設用地(公共施設用地に限る。)について毎年度その維持運営計画(公害防止に係る計画を含む。)を定めるものとする。
2 市長は、甲種漁港施設以外の漁港施設の維持運営について必要があると認めるときは、当該施設の所有者又は占有者に対し、その維持運営に関する資料の提出を求め、又は必要な事項を勧告することができる。
(漁港の保全)
第4条 何人も、漁港の区域内においては、みだりに漁港施設(基本施設を除く。)を損傷し、又は汚損してはならない。
2 故意又は過失により甲種漁港施設を滅失し、又は損傷した者は、直ちに市長に届け出るとともに、市長の指示に従い、これを原状に回復し、又はその滅失若しくは損傷によって生じた損害を賠償しなければならない。ただし、市長が特別の事情があると認めるときは、損害賠償義務の全部又は一部を免除することができる。
(指定区域の制限行為)
第5条 漁港の区域内の陸域で市長が指定する区域(法第39条第1項の公共空地及び甲種漁港施設である土地を除く。)において、工作物の新設若しくは改築、土砂の採取又は土地の掘削その他原状変更をしようとする者は、市長の承認を受けなければならない。ただし、規則で定める場合は、この限りでない。
3 第1項の規定による指定は、漁港の保全のために必要な最小限度の区域に限ってするものとする。
(危険物等についての制限)
第6条 爆発物その他の危険物(当該船舶の使用に供するものを除く。)又は衛生上有害と認められるもの(以下「危険物等」という。)を積載した船舶は、市長の指示した場所でなければ停泊、停留又は係留をしてはならない。
2 危険物等の荷役をしようとする者は、市長の許可を受けなければならない。
3 危険物等の種類は、規則で定める。
(漂流物の除去命令)
第7条 漁港の区域内の水域における漂流物が漁港の利用を著しく阻害するおそれがあるときは、市長は、当該物件の所有者又は占有者に対しその除去を命ずることができる。
(陸揚げ、輸送等の区域における利用の調整)
第8条 市長は、漁港の区域の一部を陸揚げ、輸送及び出漁準備のための区域として指定することができる。
2 市長は、前項に規定する指定区域内にある甲種漁港施設の運営上必要があると認めるときは、当該漁港施設において漁獲物、漁具、漁業用資材その他の貨物(以下「漁獲物等」という。)の陸揚げ又は船積みを行う者に対し、陸揚げ又は船積みを行う場所、時間その他の事項について必要な指示をすることができる。
4 第2項の甲種漁港施設の利用者は、漁獲物等の陸揚げ又は船積みが終わったときは、直ちにその陸揚げ又は船積みを行った場所を清掃しなければならない。
(使用の許可等)
第9条 次に掲げる者は、市長の許可を受けなければならない。
(1) 甲種漁港施設(法第39条第5項の規定により市長が指定する区域内に存する施設に限る。次条において同じ。)のうち市長が公示により指定する施設を使用しようとする者
(2) 甲種漁港施設を当該施設の目的以外の目的に使用しようとする者
2 市長は、前項の許可に甲種漁港施設の使用上必要な条件を付することができる。
3 第1項の規定による使用の期間は、1年を超えることができない。ただし、市長が特別の必要があると認める場合においては、この限りでない。
(使用の届出)
第10条 甲種漁港施設を当該施設の目的に従い使用しようとする者(前条第1項の規定により許可を受けなければならない者を除く。)は、あらかじめ、市長に届け出なければならない。ただし、当該漁港施設のうち、次に掲げるものを使用する場合は、この限りでない。
(1) 航路
(2) 輸送施設のうち、市長が指定した施設以外のもの
(3) 漁港環境整備施設のうち、市長が指定した施設以外のもの
(占用の許可等)
第11条 甲種漁港施設(水域施設を除く。)を占用し、又は当該施設に定着する工作物を新築し、改築し、増築し、若しくは除却しようとする者は、市長の許可を受けなければならない。
2 市長は、前項の許可に甲種漁港施設の利用上必要な条件を付することができる。
3 第1項の規定による占用の期間は、10年を超えることができない。ただし、市長が特別の必要があると認める場合においては、この限りでない。
(令5条例9・一部改正)
(権利義務の移転の制限)
第12条 この条例に基づく許可により生ずる権利は、他人に譲渡し、担保に供し、又は転貸することはできない。
(使用料等)
第13条 甲種漁港施設を利用し、又は占用する者は、別表第1に定める使用料(その額に1円未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)又は占用料(その額に1円未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)を納めなければならない。
2 前項の使用料又は占用料(以下「使用料等」という。)は、市長が指定する日までに納付しなければならない。
3 市長は、特別の事由があると認めるときは、使用料等を減額し、若しくは免除し、又は分納させることができる。
4 既納の使用料等は、返還しない。ただし、市長が利用者又は占用者の責任に帰することができない事由があると認める場合においては、この限りでない。
(土砂採取料等)
第14条 漁港の区域内の水域(市以外の者がその権原に基づき管理する土地に係る水域を除く。)及び公共空地について法第39条第1項の規定による土砂の採取若しくは水面若しくは土地の一部の占用の許可を受けた者又は法第43条第4項に規定する認定計画実施者(法第44条第1項に規定する認定計画において法第42条第2項第2号及び第3号に掲げる事項(水面又は土地の占用に係るものに限る。)又は法第50条第1項各号に掲げる事項を定めた者に限る。)(以下「採取者等」という。)は、別表第2に定める土砂採取料又は占用料(その額に1円未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)を納めなければならない。ただし、法第39条第4項に規定する者については、この限りでない。
2 前項の土砂採取料又は占用料(以下「土砂採取料等」という。)は、市長が指定する日までに納めなければならない。
3 市長は、特別の事由があると認めるときは、土砂採取料等を減額し、又は免除することができる。
4 既納の土砂採取料等は、返還しない。ただし、市長が採取者等の責任に帰することができない事由があると認める場合においては、この限りでない。
(令6条例8・一部改正)
(監督処分)
第15条 市長は、次の各号のいずれかに該当する者に対し、その許可若しくは承認を取り消し、その許可に付した条件を変更し、又はその行為の中止、既に設置した工作物の改築、移転若しくは除却、当該工作物により生ずべき漁港の保全上若しくは利用上の障害を予防するために必要な施設の設置若しくは原状の回復を命ずることができる。
2 前項の規定による処分又は命令により損失を受けた者に対しては、市は、通常生ずべき損失を補償するものとする。
(管理の委託)
第17条 漁港の管理については、天草市の区域内に事務所を有する水産業協同組合法(昭和23年法律第242号)第2条に規定する水産業協同組合に委託することができる。
(委任)
第18条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
(過料)
第19条 次の各号のいずれかに該当する者は、5万円以下の過料に処する。
(2) 第5条第1項の承認を受けないで工作物の新設若しくは改築、土砂の採取又は土地の掘削その他原状変更をした者
(4) 第6条第2項の許可を受けないで危険物等の荷役をした者
(6) 第10条の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
(7) 第11条第1項の許可を受けないで甲種漁港施設(水域施設を除く。)を占用し、又は当該施設に定着する工作物を新築し、改築し、増築し、若しくは除却した者
第20条 詐欺その他不正の行為により使用料等の徴収を免れた者は、その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額(当該5倍に相当する金額が5万円を超えないときは、5万円とする。)以下の過料に処する。
(過怠金)
第21条 市長は、偽りその他不正の行為により土砂採取料等の徴収を免れた者から、その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額以下の過怠金を徴収する。
附則
(施行期日)
1 この条例は、平成18年3月27日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行の日(以下「施行日」という。)の前日までに、合併前の本渡市漁港管理条例(平成5年本渡市条例第22号)、牛深市漁港管理条例(昭和50年牛深市条例第33号)、有明町漁港管理条例(平成14年有明町条例第7号)、御所浦町漁港管理条例(昭和51年御所浦町条例第13号)、栖本町漁港管理条例(昭和49年栖本町条例第342号)、新和町漁港管理条例(平成12年新和町条例第19号)、五和町漁港管理条例(昭和50年五和町条例第2号)、天草町漁港管理条例(平成12年天草町条例第32号)又は河浦町漁港管理条例(平成12年河浦町条例第9号)(以下これらを「合併前の条例」という。)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、それぞれこの条例の相当規定によりなされたものとみなす。
(罰則に関する経過措置)
4 施行日の前日までにした行為に対する罰則の適用については、なお合併前の条例の例による。
附則(平成26年条例第9号)抄
(施行期日)
1 この条例は、平成26年4月1日から施行する。
(使用料に関する経過措置)
2 この条例(第2条から第7条まで、第28条から第31条まで及び第37条(天草市立病院の使用料等に関する条例別表の改正規定に限る。)を除く。)による改正後のそれぞれの条例の規定は、この条例の施行の日(以下「施行日」という。)以後に行う施設の使用に係る使用料で施行日以後に納付するものについて適用し、施行日前に行った施設の使用に係る使用料で施行日前又は施行日以後に納付するもの及び施行日以後に行う施設の使用に係る使用料で施行日前に納付するものについては、なお従前の例による。
附則(令和元年条例第4号)抄
(施行期日)
1 この条例は、令和元年10月1日から施行する。
(使用料等に関する経過措置)
2 この条例(第5条、第20条から第22条まで、第25条(天草市立病院の使用料等に関する条例別表の改正規定に限る。)及び第26条の規定を除く。)による改正後の使用料及び占用料に関する条例の規定は、この条例の施行の日(以下「施行日」という。)以後の使用、占用又は利用に係る使用料又は占用料で施行日以後に納付するものについて適用し、施行日前に行った使用、占用又は利用に係る使用料又は占用料で施行日前又は施行日以後に納付するもの及び施行日以後に行う使用、占用又は利用に係る使用料又は占用料で施行日前に納付するものについては、なお従前の例による。
附則(令和5年条例第9号)
この条例は、令和5年4月1日から施行する。
附則(令和6年条例第8号)
この条例は、令和6年4月1日から施行する。
別表第1(第13条関係)
(平26条例9・令元条例4・一部改正)
区分 | 単位 | 単価 | 備考 | |||
使用料 | 係留施設(いけす設置用施設を除く。)及び外郭施設 | 漁船、不定期客船、貨物船、砂利採取船、工事用船舶及びその他の船舶の係留 | 総トン数1トン当たり1日までごとにつき | 5円17銭 | 総トン数が1トンに満たない場合又は総トン数に1トン未満の端数がある場合は、その満たない総トン数又はその端数の総トン数を1トンとして計算する。ただし、定期客船の係留の場合を除く。 | |
定期客船の係留 | 総トン数50トン未満 | 1日1回当たり1月までごとにつき | 1,331円 | |||
総トン数50トン以上100トン未満 | 1日1回当たり1月までごとにつき | 2,013円 | ||||
総トン数100トン以上 | 1日1回当たり1月までごとにつき | 3,014円 | ||||
その他の係留 | 1平方メートル当たり1日までごとにつき | 5円17銭 | 面積が1平方メートルに満たない場合又は面積に1平方メートル未満の端数がある場合は、その満たない面積又はその端数の面積を1平方メートルとして計算する。以下この表において同じ。 | |||
係留施設(いけす設置用施設に限る。) | 1平方メートル当たり1日までごとにつき | 22円 |
| |||
道路の附帯用地 | 乗車定員11人以上又は最大積載量5トン以上の自動車 | 1台当たり6時間までにつき | 231円 | 6時間を超える場合は、6時間を超える6時間までごとにつき単価の半額を加算する。 | ||
その他の自動車 | 1台当たり6時間までにつき | 110円 | ||||
漁具干場、野積場その他の用地 | 1平方メートル当たり1日までごとにつき | 2円42銭 |
| |||
占用料 | 砕氷塔、鉄塔等の設置 | 1平方メートル当たり1年につき | 680円 | 1 1件の金額が100円に満たない占用料については、100円とする。以下この表において同じ。 2 期間が1年に満たない場合又は期間に1年未満の端数がある場合は、その満たない期間又はその端数の期間を月割りで計算し、1月未満の端数がある場合は、1月として計算する。以下この表において同じ。 | ||
広告塔又は広告板の設置 | 表示面積1平方メートル当たり1年につき | 970円 |
| |||
電柱、標識その他の柱(以下「電柱等」という。)の設置 | 1本当たり1年につき | 680円 | 支柱及び支線は1本とみなし、H柱及び人形柱は2本とみなす。 | |||
電柱等を設置した者以外の者による当該電柱等への電線その他これに類するものの架設 | 架設する電柱等の本柱1本当たり1年につき | 市長が定める額 | H柱及び人形柱は、2本とみなす。 | |||
埋設管、架設管その他の管の設置 | 外径50センチメートル未満 | 長さ1メートル当たり1年につき | 100円 | 長さが1メートルに満たない場合又は長さに1メートル未満の端数がある場合は、その満たない長さ又はその端数の長さを1メートルとして計算する。 | ||
外径50センチメートル以上 | 長さ1メートル当たり1年につき | 190円 | ||||
その他の工作物の設置 | 1平方メートル当たり1年につき | 市長が定める額 |
|
別表第2(第14条関係)
(平26条例9・令元条例4・一部改正)
区分 | 種目 | 単位 | 金額 | 備考 | ||
土砂採取料 | 砂 | 1立方メートルにつき | 121円 |
| ||
砂利 | 1立方メートルにつき | 165円 |
| |||
土砂 | 1立方メートルにつき | 110円 |
| |||
かき込み砂利 | 1立方メートルにつき | 143円 |
| |||
栗石 | 1立方メートルにつき | 160円 | 径15センチメートル以下のもの | |||
玉石 | 1個につき | 55円 | 径15センチメートルを超え30センチメートル以下のもの | |||
転石 | 1個につき | 72円 | 径30センチメートルを超え60センチメートル以下のもの | 庭石として採取する場合の金額は、左記金額の10倍の金額とする。 | ||
105円 | 径60センチメートルを超えるもの | |||||
占用料 | 桟橋 | 1平方メートル当たり1年につき | 85円 |
| ||
建物 | 1平方メートル当たり1年につき | 165円 |
| |||
軌道 | 1平方メートル当たり1年につき | 340円 |
| |||
通路又は通路橋 | 1平方メートル当たり1年につき | 55円 |
| |||
起重機 | 1平方メートル当たり1年につき | 60円 |
| |||
農地又は採草放牧地 | 1平方メートル当たり1年につき | 9円 |
| |||
物置場又は物干場 | 1平方メートル当たり1年につき | 60円 |
| |||
埋設管、架設管その他の管 | 外径50センチメートル未満 | 長さ1メートル当たり1年につき | 80円 |
| ||
外径50センチメートル以上 | 長さ1メートル当たり1年につき | 140円 |
| |||
電柱等 |
| 1本当たり1年につき | 735円 | 支柱及び支線は1本とみなし、H柱及び人形柱は2本とみなす。 | ||
電柱等を設置した者以外の者が、当該電柱等の本柱に電線その他これに類するものを架設した場合における当該本柱1本当たり1年につき | 440円 | H柱及び人形柱は、2本とみなす。 | ||||
広告塔又は広告板 | 表示面積1平方メートル当たり1年につき | 1,770円 |
| |||
鉄塔 | 1平方メートル当たり1年につき | 1,065円 |
| |||
係船用くい | 1本当たり1年につき | 135円 |
| |||
貯木場 | 1平方メートル当たり1年につき | 60円 |
| |||
係船用浮標 | 1基当たり1年につき | 1,315円 |
| |||
いかだ又はいけす | 1平方メートル当たり1年につき | 95円 |
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漁業用工作物 | 1平方メートル当たり1年につき | 95円 |
| |||
その他 | 工作物を伴うもの | 1平方メートル当たり1年につき | 165円 |
| ||
工作物を伴わないもの | 1平方メートル当たり1年につき | 90円 |
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(備考)
1 この表により難いものについては、その都度市長が定める。
2 採取の数量が1立方メートルに満たない場合又は採取の数量に1立方メートル未満の端数がある場合は、その満たない数量又はその端数の数量を1立方メートルとして計算する。
3 長さが1メートルに満たない場合又は長さに1メートル未満の端数がある場合は、その満たない長さ又はその端数の長さを1メートルとして計算する。
4 占用期間が1年に満たない場合又は占用期間に1年未満の端数がある場合は、その満たない期間又はその端数の期間を月割りで計算し、占用期間が1月に満たない場合又は占用期間に1月未満の端数がある場合は、その満たない期間又はその端数の期間を1月として計算する。
5 面積が1平方メートルに満たない場合又は面積に1平方メートル未満の端数がある場合は、その満たない面積又はその端数の面積を1平方メートルとして計算する。
6 1件の金額が100円に満たないものは、100円とする。
7 漁業権により行う占用については、占用料は、徴収しない。